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高齢者向け

火の不始末が心配な高齢者は宅食サービスを積極的に利用しよう!【オススメ紹介】

高齢者になると、周囲の物事に対する「危機管理能力」が乏しくなります。

代表的なのが火の不始末です。

火の不始末は自分だけではなく他人に危害を及ぼす恐れがあるので、未然に防ぐ対策をしていくことが望まれます。

この記事でわかること

・高齢者の火の不始末ってそんなにあるの?

・火の不始末をさせないためにはどうしたら良い?

・宅食サービスで気をつけることはある?

私は訪問看護師をしていますが、火の不始末が心配な高齢者には積極的に「宅食サービス」をオススメしています

宅食サービスを利用すれば電子レンジでチンをすればOKなので、火の取り扱いがありません。

高齢者にオススメの宅食サービスも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

住宅火災の出火原因と高齢者死者数

令和2年における住宅火災の出火原因は以下の通りです。

住宅火災の出火原因
1位:たばこ
2位:焚き火
3位:こんろ

そして、住宅火災における高齢者の死者数は以下の通りです。

令和2年の住宅火災における高齢者の死者数は、「645人」となっています。

上記の統計から、着目すべきは出火原因の「こんろ」でしょう。

こんろは料理をしている人なら、毎日使用している人もいる調理器具です。

そのこんろが出火原因の第3位に入ってくるということは、毎日出火の可能性が隣り合わせにあるということです。

特に危機管理能力が低下している高齢者は、その可能性が高まってしまうことでしょう。

出火まではいかなくても「危ない!」ということは多々ある

私は訪問看護師をしており、日々利用者のお家に行って看護業務をしています。

利用者の大半は高齢者で、認知機能が低下している人も少なくありません。

その中で、火の不始末にまつわる「危ない!」と思ったエピソードがいくつかあるので、抜粋してご紹介します。

こんろを消すのを忘れてしまった高齢者

利用者プロフィール(Aさん)
・年齢:70代後半/女性
・居住環境:集合住宅に一人暮らし
・認知機能:やや低下-認知症の診断なし

Aさんは若干認知機能は低下しているものの、会話や日常生活は問題なく可能です。

そんなAさんですが、お薬を飲み忘れがちになってきたので訪問看護が介入して管理をしていました。

ある日、いつも通り訪問に伺うと鉄が焦げたような匂いが漂っています。

私はすぐにキッチンの様子を見にいきました。

すると、何も入っていないフライパンが強火で熱されていました。

フライパンからは白い煙が上がっており、もう一歩で火災報知器が作動するレベルでした。

Aさんは、「これから炒め物をする予定で余熱をしていたところ忘れてしまった」とおっしゃっていました。

Aさんは「認知症」とは診断されていません。

しかし、「薬が飲み忘れがちになってきた」という前兆はありました。

もし、今までとは違うことが起こってきたという高齢者は、今後火の不始末に繋がるかもと予防線を張っていた方が良いかもしれません。

まだ煮えきっていないと思い込んでいる高齢者

利用者プロフィール(Bさん)
・年齢/性別:80代後半/女性
・居住環境:集合住宅に夫と二人暮らし
・認知機能:低下-認知症の診断あり

Bさんは認知症と診断されている80代後半の女性です。

Bさんもお薬の管理ができず、そして清潔を保つことも難しいので、内服管理・清潔保持目的で訪問看護が介入していました。

いつも通り訪問に行くと、夫は外出中でBさんはキッチンで料理をしていました。

お鍋を使って煮込みをしていたのですが、中身の食材はほとんど真っ黒。

煮込みすぎの状態で、煙もモクモクと立ち上げていました。

私はとっさにこんろの火を消しましたが、Bさんは「なにやってるのよ!」とご立腹。

確かに許可も得ず勝手にこんろを止めてしまったことは悪いのですが、そんな余裕は一切ありません。

その後、「もう空焚きの状態なので危ないですよ」と伝えても聞く耳を持ちません。

ちょうど夫が帰ってきたので、状況をお伝えしました。

夫の説得もあり今回の件は落ち着いたのですが、この出来事以降は宅食のお弁当を導入することになりました

こんろをつけたまま寝てしまった高齢者

利用者プロフィール(Cさん)
・年齢/性別:80代前半/男性
・居住環境:一軒家に一人暮らし
・認知機能:やや低下-認知症の診断あり

Cさんは大きな一軒家に一人暮らしをしている男性です。

最近は筋力が落ちてきて、日中のほとんどをベッドの上で過ごすようになってきてしまいました。

インターフォンを押しても玄関まで来る体力がないので、キーボックス(暗証番号で開く鍵入れ)を使用してお邪魔します。

ベッドまで行くとCさんは寝ていました。

ここまではいつもの事だったのですが、キッチンから「シューー」という聞きなれない音がします。

気になったので見にいくと、ヤカンに火がかけられっぱなしでした。

中にはほとんどお湯が入っていなかったので、ある程度の時間が経っていたことが予想されます。

Cさんに聞くと、「コーヒーを入れようと思ったんだけど寝ちゃったんだ」とのこと。

この出来事以降、ヤカンはやめて電気ケトルに変更しました。

このように、高齢者は体力が低下しているので、ふとした瞬間に寝てしまうことがあります。

電気に変えられるものは変更した方が安心でしょう。

「危ない!」と思った時に対策をすることが大切

認知症の診断がされていなくても、高齢者はいつ火の不始末が起こるか分かりません。

私は大丈夫!と思っている人でも、火の不始末はふとした瞬間に起こります。

そのため、「何か危ないこと」が起こった時に対策をすることが大切です。

  • 薬の飲み忘れが出てきた
  • 時間の感覚が分からなくなってきた
  • 日付が分からなくなってきた
  • ベッドにいる時間が長くなってきた
  • 表情に活気がなくなってきた

このような状況が見られてきたら、火の使用を一度見直す時期かもしれません。

火の不始末が心配な高齢者にオススメの対応策

それでは、火の不始末が心配な高齢者にオススメの対応策をお伝えしていきます。

自動オフ機能があるこんろ・IHこんろに変える

まずは、「こんろを変える」という対策です。

最近は「自動オフ機能」がついているこんろは当たり前になっていますが、高齢者は昔ながらのこんろを使っている人が多いため火をつけたら消すまで止まりません。

そのため、最新のこんろに付け替えるのは効果的な対策でしょう。

また、その時にIHこんろに変更するのもオススメです。

しかし、こんろを変えたところで使用方法を守らなければ出火の可能性はゼロにはなりません。

ある程度、認知機能が保たれている人向けの対応策といえるでしょう。

火を扱わない料理をさせる

もし、火の不始末が心配な高齢者に同居している人がいるのであれば、料理の役割を分けるということも効果的です。

火の扱いは同居の人が担当し、火の不始末が心配な高齢者にはお米研ぎや混ぜ物など火を扱わない料理を担当してもらいます。

特に料理が楽しみで生活の一部になっている人にとっては有効でしょう。

宅食サービスを導入する

私が一番オススメするのは「宅食サービスを導入する」ことです。

宅食サービスを利用すれば火を扱う心配がありません。

特に最近の宅食サービスが種類が豊富で味もしっかりとしているものが多いので、頼む場所を間違わなければ飽きることなく継続できます。

火の不始末を回避できる以外にも、買い物に行く手間を省ける、包丁を使うことがないなど、高齢者にとって多くのメリットをもたらします。

火の不始末が心配な高齢者が宅食サービスを利用する時に気をつけること

宅食サービスがオススメとお伝えしましたが、高齢者が宅食サービスを利用するにあたって気をつけることがあるのも事実です。

つまり、宅食サービスにはデメリットになり得ることもあることを理解しておきましょう。

配送頻度は慎重に

まず、宅食サービスを導入するにあたって気をつけることは「配送頻度には慎重になること」です。

宅食サービスは、業者によりますが毎日3食〜頼むことができます。

火をまったく扱えないほど認知機能や身体機能が低下している高齢者なら毎日頼むのが望ましいと考えますが、「まだ扱えるもののちょっと心配」程度の高齢者ならまずは週2〜3回から試してみるのが良いと考えます。

というのも、そのような人は料理が健康に繋がっている可能性もあるため、最初から配送頻度を多くしてしまうと逆に認知機能や身体機能が低下してしまう恐れがあるのです。

最初は低頻度から、そして徐々に増やしていく流れが望ましいでしょう。

役割を奪わないように

「料理が健康に繋がっている可能性がある」に通じますが、料理がその人にとっての役割になっていることがあります。

役割があることで、人は人生に生きがいを見つけます。

そのような人から料理を奪ってしまうことは、できれば避けたいところです。

その点、やはり宅食サービスは低頻度で始めることが重要でしょう。

また、宅食サービスの中には「おかずだけ」というものもあります。

お米を研いで炊飯器で炊くことも立派な料理なので、臨機応変に種類を変えてもいいかもしれません。

サブスクリプションサービスは別の人が管理をする

サブスクリプションサービスとは、「定期購読、継続購入」を意味し、一定期間利用できる権利に対して料金を支払うビジネスモデルを指します。

つまり、一定期間の料金を支払っておけば、定期的にお弁当や食材を届けてくれるシステムです。

大変便利なサービスですが、裏を返せば「いらない時にもどんどん届いてしまう可能性がある」ということです。

認知機能が低下している高齢者が、いらない時にすぐ頻度を変えることは想像しにくいです。

その点、サブスクリプションの管理は子どもなど、ネットに関する知識がある人がした方が良いでしょう。

サク
サク

高齢者が宅食サービスを利用するにあたって気をつけることは、コチラの記事(高齢者にとって宅食は良いことばかりではない!?気をつけることと選ぶときのポイント!)でも詳しくまとめているので参考にしてみてください!

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火の不始末が心配な高齢者にオススメの宅食サービス

高齢者が宅食サービスを選ぶにあたっては、味・コスパ・ボリューム・制限食の有無など様々な要素を考えなければなりません。

詳しくはこちらの記事(訪問看護師が厳選!高齢者にオススメの宅食サービスと頼むときの注意点まとめ)で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

訪問看護師の私が思う、高齢者にオススメの宅食サービスは「ワタミの宅食」です。

世間では「ひどい」という声も聞きますが、さすが飲食チェーンを展開しているだけあって万人が受ける味付けの良さがあります。

また、1食あたりの料金が390円とコスパに優れているのも嬉しいポイントです。

写真・動画多数でレビューしているので、ぜひ参考にしてみてください!

私が訪問している患者さんも利用していますが、大変好評ですよ♪

写真・動画多数でレビュー!登録方法&解約方法も

まとめ

まとめ
・認知症の診断がされていなくても、高齢者にとって火の不始末は隣り合わせにある。
・火の不始末をさせないためには宅食サービスがオススメ。
・宅食サービスは「低頻度から始める」「役割を奪わない」「サブスクは子どもが管理する」ことに気をつける。

まずは少ない頻度から利用してみて、生活がどのように変わったかを把握するようにしましょう。

「家事が安定してできるようになった」「火の不始末が減った」などが見られれば宅食サービスの効果は高いといえます。

火の不始末は他人に危害を追わせてしまう可能性があります。

ちょっとでも危ないと思ったら、未然の対策を講じるようにしましょう。

  • この記事を書いた人

サク

本職は訪問看護師。娘一人を子育て奮闘中ママ。 子育ても大事だけど仕事も大事!! 家事は苦手(特に料理)。できるだけ楽をすることに誠心誠意を注いでいる。 「宅食で日々の生活を楽に豊かに健康に」をモットーにブログ運営しています!

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